藤井風さんが今年の紅白で歌う「死ぬのがいいわ」。
みんなそれぞれ、いろいろな思いで聴かれていることと思います。
ぼくはあまりにもストレートな言葉が並ぶこの曲に、ずっと戸惑っていました。
ですが、最近の出来事の連続から、こういう風に解釈できるのかなと思っています。
ぼくの考えをうまくお伝えできないかもしれませんが、この記事ではそんな話を書きます。
まずは、改めて「死ぬのがいいわ」を聴いてください。
曲の冒頭で、針でもなんでも飲むと誓ったのち、こんな言葉が続きます。
「鏡よ鏡よ、この世で一番変わることのない愛をくれるのは誰?」
これを藤井風さんのメッセージにも時折出てくる、I AM YOUの文脈で「あなた=自分」と置いてみると、この曲の歌詞の違う一面がみえてきます。
「それでもときどき浮つくMy heart」「失って初めて気がつく」のが自分自身で、自分の心の底にある本心のことを指すのだとしたら…
自分の本心を裏切るならば、その結果はとんでもなくダサいことになる
自分が自分の本心で生きられなくなるくらいなら死ぬのがいいわ
そんな風にも読み解けてきます。
そして自分自身を失った(自分の心の底にある本心を裏切った)結果、本当に大切な人を失ってしまったり、失いそうになって初めて間違いに気づく…
その人(たち)は変わることのない愛をくれているかもしれないのに。
ぼくの頭の中ではここにつながって、一周回って「あなた=あなた」に戻ってきてしまったりして…
ぼくの人生は、ほんとうにそんなダサいことの連続で、たくさんの大切な人たちを失ってきました。
この一年を振り返るとさらに心の深いところまで響きます。
「自分自身を愛するとはどういうことかちゃんと考えようよ」
「もう二度とそうならないように、これからは自分の気持ちを裏切らないで生きていこうよ」
2022年が暮れようとしているいま、藤井風さんの「死ぬのがいいわ」は、これからも生き続けるぼくへの応援歌に聞こえています。